■“ヴァナディール”ってなぁに?

遊演体(ゆうえんたい)は1987年に設立された日本のゲーム製作会社。プレイバイメール(PBM)、テーブルトークRPG(TRPG)、PCゲームの製作などを行っていた。足立旬一が設立。門倉直人が代表的な所属デザイナーであった。 設立してすぐに、日本初の商業プレイバイメール『ネットゲーム88』を企画・運営した。同時に、かつて門倉直人が製作したファンタジーTRPG『ローズ・トゥ・ロード』の新版作成を発表し、1989年には『ビヨンド・ローズ・トゥ・ロード』を発売した。 同社は、プレイバイメールの世界では長らくリサイクルショップ 神戸 のような存在であった。特に蓬莱学園のコンテンツは遊演体の代表作として1990年代には一世を風靡し、その後も根強いファンを残した。 製作/運営を行っていたゲームは意欲的で斬新なものが多い一方、堅実さに欠けるという批判もあった。 1998年頃に中核スタッフの大半が退社してしまってからはあまり目立った事業活動は見られないが、蓬莱学園などのコンテンツの管理を行っているようである。 プレイバイメール (play by mail 略称 PBM) は、郵便やその他の通信媒体を用いて遠隔地のプレイヤー同士が遊ぶゲームの総称。狭義には、メールゲーム、メールRPGなどと呼ばれる多人数同時参加型ゲームを差すことがある。この場合のメールは電子メールではなく通常の手紙であり、電子メールを使用する場合は別にPBeMとすることが多い。日本におけるPBM主催団体の第一人者である遊演体は、同様のゲームを差してネットゲームの呼称を用いていたが、これは同社の登録商標である。 元々は、ボードゲームなど複数のプレイヤーが一堂に集まる必要のあるゲームを、同じ日に長時間集まることのできないメンバー同士の間でプレイできるように、欧米のゲームファンの間で工夫され広まった遊び方のことである。 すなわち、対象となるゲームについて「自分は自分の手番でどんな行動をとるか」を宣言する手紙をプレイヤーの間でやりとりし、その結果も手紙で相互に伝える、と言う手段を採ることで、遠隔地にいても同じゲーム展開を共有することができる。 この方法は、集まることが困難な場合の代替策として編み出されたものであり、代わりの手段が登場すれば不要のものではあったが、シミュレーションゲームやテーブルトークRPGなど、遊ぶゲームによっては長くプレイの手段として用いられた。 日本においては、カタログギフト と結果通知の手段として郵便が使われる、「メールゲーム」「メールRPG」として知られる多人数同時参加型ゲームが、このジャンルの中心となった。 これらの郵便を利用したゲームの総称として「プレイバイメール」(略してPBM)という。 現在では、上記タイプのゲームを同様に遊ぶ場合の多くは、電子メール・WWW・各種専用クライアントなど、インターネットのリソースを手段として使うように様変わりしている(オンラインゲームの項も参照)。 それらのうち、プレイヤーと主催者の間で行動宣言をやりとりする昔ながらのタイプのものを、プレイバイメール時代にならって「プレイバイeメール」「プレイバイウェブ」(各々PBeM,PBW)「定期更新型オンラインゲーム」などと呼ぶ言い方もある。 インターネット、そしてADSLなどの定額高速通信設備の急激な普及に伴い、ネットワークRPGなどが手軽に楽しめるようになった今日においては、同様の存在でありながら郵送事務の手間や高額な料金を必要とするPBMの立場は危うい物になりつつある。 大手PBM運営会社が主催する代表的なPBMの遊び方は、次のとおりである。 無料、あるいは低額のパンフレットやスタートセットを手に入れ、ゲーム内容を確認する。気に入れば同封の申込用紙によって正式に申し込み、プレイ料金を入金する(ゲーム期間分を一括入金するか、一月分ずつ支払うかは、選べることが多い)。 運営会社で入金が確認されると、プレイヤーキャラクター (PC) をヒューマン するためのルールブックとPC登録用紙、事前情報を掲載した冊子などが送付される。事前情報は全てのプレイヤーに同様の情報が与えられるタイプと、プレイヤーごとに違う情報が与えられるタイプとがある。ルールブックに従ってPCを作成し、期限までに運営会社へ返送する。なお、このとき自分の住所を公開するか非公開とするかを問われることが多い。公開すると、他のプレイヤーと直接情報のやりとりを行うことができる。非公開とした場合は、希望するPCとの連絡は運営会社が代行して行う。 当月のPCがどのような行動を取るのかを決定する。主に、個別提示された状況から、自分のPCがどのような行動を取るかを説明するよう記述する(これを「リプライ」という)。リプライについても決められた期限までに運営会社へ返送する。具体的には、「どこで」「何を」するかを問われることが多い。例えば、「PCの目の前で強盗犯が逃げている」という状況が提示されていれば、「自ら犯人を捕まえようとする」「警察や官憲に当たる人を呼びに行く」「周囲に被害が出ないよう一般人の避難を誘導する」「ひたすら逃げる」などといった無数の選択肢が考えられる。その中から、自分のしたいこと、自分のPCができそうだと思われることを記述していく。 運営会社に届いたリプライは、ゲーム管理者(「マスター」という)が内容を精査し、その月の結果(「リアクション」あるいは「リプレイ」という)をプレイヤーへ送付する。ゲームの規模によってはリアクションは何千枚にも及ぶため、自分の行動が採用されないこともある。しかし、その場合でもリアクションに描かれた人物と出会ったとして、同じリアクションを受け取った別のプレイヤーに、自分のPCを紹介されることになる。 リアクションは複数書かれるため、自分の元へ届いたリアクションだけでは正確な状況をつかめないことがある。無論、自分のもらったリアクションだけを参考に次のリプライを書いてもよいが、大抵は他のプレイヤーと情報交換をし、より多くの情報を集めるほうが行動範囲が広がり、楽しく遊べる。他のプレイヤーと行動をそろえ、協力することも可能である。 リアクションとは別に、全体情報をリサイクルトナー した冊子も毎月送られる。ここでは世界規模で起こっている情報や、プレイヤー同士の交流(投稿)コーナーなどが掲載される。印刷の関係上、投稿コーナーはリアクションより早い締め切りを設定されていることが多い。 以上の情報を元に、再びPCの行動を決定する。これを定められた期間(1年間12回のゲームが多い。間に1月の休みを挟んで13ヶ月間で行うゲームもあった)繰り返す。 PBMでは、「グランドマスター」と呼ばれる統括責任者によってゲーム全体の流れを管理され、明確にゲームのゴールを設定されていることが多い。各マスターはプレイヤーをそのゴールへ向かって誘導しつつ、PC自身が主人公として、主体的に物語を解決することが求められる。 これらのゲームは一般に「(会員制)メールゲーム」「ネットワークゲーム」等と呼ばれるが、ネットワークと言ってもインターネット等の通信ネットワークを使うとは限らず、原義に近い意味合いを有する。 なお、この分野の草分け的ゲーム「ネットゲーム'88」から、黎明期には「ネットゲーム」と言う呼称も用いられていた。 1990年代前半は遊演体やホビー・データらが毎年新しい作品を競って展開していたが、昨今はオンラインゲームに圧されるようになって久しい。電子メールやウェブサイトなどを利用したプレイバイウェブ型のものも増えつつあるが、サーバでの自動処理を使ったものなどオンラインゲームとの切り分けは曖昧である。 上記のように企業が利益を上げるために運営していた物とは別に、個人によって運営されていたPBMも全国的に多数存在する。一般的にこれらは「同人PBM」「同人メイルゲーム」などと呼ばれている。それらは運営者個人の趣味でリプレイ小説作成が行なわれているケースがほとんどで、それにより参加費も企業運営の物よりもはるかに安いケースが多い。利用料金は一年間で無料から4000円程度で、5000円を超えるケースは確認されていない。一方、企業運営のPBMは一年間で25000円程度かかるのが一般的である。 ただし、個人の趣味で開催という都合上、どうしても学業や仕事の片手間で運営という形にならざるを得ない。そのため企業運営のPBMと比べると など、問題も多く見られる。中には仕事や学業との両立が不可能になってPBM自体が中止になってしまったり、またマスターや運営責任者が激務による過労とストレスで入院してしまうというケースも実際にあった。 とはいえ、企業運営のPBMと比べると遥かに手軽で参加しやすいという利点もある。1ゲームあたりの参加者は企業運営のPBMよりも遥かに少なく、1つのシナリオにつき3〜8人程度なのだが、それにより自分のPCが小説に登場する機会が企業運営のPBMよりも遥かに多いのが特徴である。 この同人PBMも企業運営のPBMと同様、現在は手軽にオンラインゲームが楽しめるようになった事が影響してあまり日の目を見なくなってしまった。何よりも主催者側やマスターに運営の責任が重くのしかかり、大きな負担がかかってしまうのが問題であった。現在は携帯電話を使ったものなど新たなゲームが登場しており、プレイ時間が長期間に渡るPBMの運営を趣味の範疇で予定通りにこなすのは困難であると言わざるを得ない。 この記事には『独自研究』に基づいた記述が含まれているおそれがあります。 これを解消するために独自研究は載せないを確認した上で、ある情報の根拠だけではなく解釈、評価、分析、総合の根拠となる出典を示してください(テンプレート)。 上記でも触れたとおり、PBMの今後の見通しは明るいとは言えない。定額高速通信設備の急激な普及により、ネットワークRPGなどのオンラインゲームが誰でも手軽に安価で楽しめるようになり、中には無料で楽しめる物もある。それに比べると、参加費が一年間で25000円前後かかる企業運営のPBMは敬遠されがちである。 PBMの面白さとしては、下記のような意見がよく聞かれる。 しかし、これらの意見はほぼ全て、現在のネットワークRPGで再現できるものばかりである。唯一「無限に変化するシナリオ」だけはコンピューターRPGでは困難だろうとの声もあるが、これも「追加シナリオ」による拡張が可能である。つまり、運営が続きさえすればいくらでも新鮮なシナリオを楽しむ事が出来るのである。また、同じシナリオでも協力する(または敵対する)PCが違えば異なる経緯と結果を楽しむことができ、楽しさは無限に変化する。他のプレイヤーとはリアルタイムで交渉できるので、仲間集めが容易である。これでは、高額な参加費を要求する企業運営PBMを遊ぶプレイヤーが減少するのは自明の理である。 ただし、現状のMMORPGには、かつて人気のあった、現在も人気のある商業PBM・PBWほど濃密で筋の通った世界観・シナリオを実現できているものは少なく、またプレイヤーの行動が世界を大きく動かすほどの影響力を及ぼせる作品も少ない。一部の企業では「イラストレーターに自分のキャラクターのイラストを発注できる」など、他に類を見ない独自の付加サービスがあるケースもある。 まだまだ発展途上であり「数字が全て、レベル上げだけが全て」になりがちなMMORPGに対し、それ以外の楽しみ方を幅広くサポートできる事がPBM・PBWの強みであろう。