■“巨商伝”ってなぁに?
メディアミックス展開(雑誌でのリプレイ連載、関連した冒険小説やシナリオの出版、TVゲーム化など)
日本の環境にあったルール(キャラクターは複数のスキルを持ち「魔法も使える戦士」等を容易に表現できた。また、作成したばかりのキャラクターや少人数でのパーティでも冒険ができた)
などが挙げられる。 こうして、テーブルトークRPGの一大ブームが訪れた。角川書店、富士見書房からは、RPG関連書籍やRPGを元にした小説も多く出版され、ファンタジーのライトノベルブームのきっかけともなった。 初期から出版を続けていたメーカーの製品(主にボックス型)もこの潮流にあわせ、盛んに出版される。
ところが、こうしたブームは、1990年代半ばに落ち込んでしまうこととなる。これを俗に、「TRPG冬の時代」と呼ぶ。停滞していった原因は、ブームに乗じた粗製濫造と作品の質の低下、『マジック:ザ・ギャザリング』を初めとするトレーディングカードゲームの台頭、主要なファン年齢層の就職・進学に伴う離脱などが、よく挙げられている。(※バブルの崩壊や就職氷河期への突入とも連動。)
2001年には、長らく
レーシック
だった『ソード・ワールドRPG』リプレイの新シリーズがスタートし、翌2002年には、『ナイトウィザード』、『アルシャード』、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』3版の日本語版といった、現在の人気システムが相次いで出版され、本格的に
家庭教師
を見せ始める。
2008年現在では、新製品の発売も多く、文庫リプレイの出版も活況を呈するなど、回復・安定したとみられる。毎月10点程度のルールブック・サプリメント・リプレイ・アクセサリが出版される(関連小説や定期刊行物を含めればさらに増える)など、出版点数だけ見れば、かつてのブーム期以上だが、ファン層が固定化し、一人あたりの投資額が増えたための安定とも考えられる。TRPGは「冬の時代」を挟んで、他のサブカルチャーメディアへの露出・連携が弱まったため、若い世代への広範な普及が見られたかつての状況にまでは至っていないようである。
日本独特の出版形態が「文庫(本)型」である。『ソード・ワールドRPG』や『GURPS』(ガープス)、『MAGIUS』(マギウス)が代表的だった。
『ソード・ワールドRPG』をデザインしたグループSNEは、その前に『トンネルズ&トロールズ』の日本語版を文庫本で出版し、ゲームブックファン層にテーブルトークRPG をアピールすることに成功している。
文庫本という形態は、安価で入手しやすいという利点があった。RPGのルールブックに必要な文章量、データ量、検索性等を考えると必ずしも適切ではいえないという声もある。また、安価で供給するためには一定以上の市場が必要という供給側からの事情もあった。さらに言えば、煩雑な手順を踏まえずにプレイできるため、気軽にプレイできるとの意見もある。1990年代前半のテーブルトークRPGのブーム期にはビッグネームからマイナー製品まで数多くのタイトルが文庫で次々と発売され、文庫本という形態はテーブルトークRPGのデファクトスタンダードにまでなっていった。
1990年代後半以降の日本では、
店舗デザイン
もしくはB5版の書籍タイプ の製品が主流を占めることになる。(情報量も多いがその分厚くなり、文庫タイプに比べて高価格 という特徴を持つ)
過去にも、大判の書籍タイプのRPGルールブックはあった(『パワープレイ』など)。 ところが、文庫タイプの代表格『ソード・ワールドRPG』『GURPS』ですら、この時期に『完全版』として A4版の書籍タイプで出版された。(これは日本のみの現象ではなく、アメリカでも一歩早く、大判の書籍タイプがボックス型よりも増加。主流となっていた。)
しかし、2004年に発売された『アリアンロッドRPG』は、久しぶりに文庫タイプで出版され、好評を得た。基本ルールやリプレイを文庫で出版、上級ルールや追加データなどをB5版書籍で出版するというスタイル。こうした、両方の利点を活かす展開手法は、2006年発売の『アルシャードガイア』にも引き継がれている。2008年には『ソード・ワールド2.0』がルールブックを文庫で発売し、後に続く上級ルールやシナリオ集も文庫で発売することが決定している。かつての文庫中心のTRPG展開を強く意識したシリーズとなっている。
日本のテーブルトークRPG市場において特徴的なものに、「リプレイ本」といわれる商品の存在がある。
リプレイとはテーブルトークRPGのプレイ風景を記録したものである。一般的にはプレイヤーキャラクターとゲームマスターの発言の羅列という戯曲形式で記述される。リプレイは元々は、ゲームのルールをわかりやすく説明するためにルールブックに10数行程度で書かれるものでしかなかった。これは行為判定などが行われている様子を戯曲形式にして抜き出したものに過ぎなかったのだが、日本のテーブルトークRPGの黎明期では全く未知の遊びであったテーブルトークRPGというものの紹介を行うためにこのリプレイという形式が好んで使われた。ウォー・シミュレーションゲーム雑誌やパソコンゲーム雑誌では1回のゲームプレイの最初から最後までを数ページに渡るリプレイとして掲載することで、テーブルトークRPGの実態を紹介していった。さらには、コンプティーク誌で1986年に連載された『ロードス島戦記』など、数回のセッションに渡るキャンペーンプレイを全てリプレイとして掲載するという試みも行なわれた。リプレイが長文化するに従い、書き手は読み手に対して飽きさせないようにする工夫というのが求められるようになり、リプレイの文章には様々な演出や
スキャナ
が行われるようになった。リプレイは単なる記録以上の"読み物"として期待されるようになり、ここに日本独自の文化であるリプレイ文化が誕生したのである。
リプレイ文化はテーブルトークRPGの黎明期こそゲーム雑誌上の記事でしか見られなかったが、『ロードス島戦記』や『ソードワールドRPG』がメディアミックス展開していくのと同時にリプレイも単品の商品として文庫本の形式で売り出されるようになる。その結果、「リプレイ本」はテーブルトークRPGをプレイしてない人の中にもライトノベルの一種として受け入れられるようになり、様々なリプレイ本が出版されていくようになっていったのである。ここに至り、ゲームの紹介として始まった
クーリング オフ
が独立した一個の作品として売り出されるようになった。結果、「ゲームはプレイしないが、リプレイ本は読み続けている」というリプレイ読者という層が生み出されるようにもなった。
リプレイ本は2008年現在においてもライトノベルの一つとして出版され続けており、ライトノベル市場に対して独自の地位を築いている。
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TRPGにおいてお菓子を中心とした飲食は特別な意味を持つことがある。プレイ中の飲食は仲間たちとゲームを楽しむにあたって味覚を楽しませたり会話を弾ませるなど娯楽としての要素を膨らませることができる。深沢美潮の新フォーチュン・クエストリプレイにおいては”必要なもの”としてお菓子や飲み物が明記されている。またソードワールドリプレイ『盗賊達の狂詩曲』では、セッション中に、ジュースを買いに行く、カップヌードルを食べたい、などの
予備校
ではないプレイヤーとしての発言が記録されている。
TRPGは多人数で遊び、かつ数時間に及ぶため、疲労を緩和するという意味でもプレイ中の飲食は多くのセッションで行われている。 主催者を含めて参加者は、食料の準備・管理をすることが望ましい。これを怠慢することは他参加者からの大きな不評や不満を招くこともある。一人の参加者に頼り切ると負担が大きくなるため参加者一人一人が持ち寄る形式にするのが一般的である。
こういった飲食はキャラクターの配置ボードや全体地図などを用いる場合に、しばしばプレイングの妨げとなるため注意が必要である。 例えば飛沫が散ったりするものはキャラクターシートを汚す場合がある。手に付着したり過度の臭いを放つものも推奨されない。 食事の域にまで達するようであれば、休憩時間を設けて再開することが普通である。